楽農人7:藤田秀美さん
- ふじた ひでみ
- 藤田 秀美さん
- 藤田農園(大洲市五郎)
1963年生まれ - 提供品目
- スイカ・ほうれん草・春菊・小松菜・高菜他
藤田さんのキャリアは30年。就農した当初から、この地でスイカやかぼちゃなどを栽培してきました。「私で四代目です。ずっと古い時代から、ここでは養蚕やタバコ栽培が盛んでした。」それらも25年ほど前からは一気に衰退し、藤田さんはこの地に合った品目を考えながら、自分なりの新たな農業を続けてきました。
藤田さんのスイカは3月に約3000本の苗を植え付け、収穫は6月中旬頃から約1ヶ月間で終了します。1シーズンで約5000玉を収穫しています。「大洲は盆地で特に夏場の気温の上昇はすさまじいものがあるんです。お盆前後にはとてもいいものはできないんです。」真夏の風物詩と思われるスイカですが、ここでは特に出始めが美味しいのだそうです。「なんと言っても朝採れが最高に美味しいです。夏でも早朝は16度くらいなので、甘みが凝縮されているので、冷蔵庫で冷やさなくても美味いですよ。」
昔と違ってスイカを1玉で購入する消費者はほとんどいなくなりました。スイカが最も美味しいのは切りたて。カットされて売られているものは本来のスイカの味ではないので残念だと藤田さんは言います。もちろん味が良くなる根拠でもある上質な土作りにも余念がありません。耕うん機とトラクターで土を掘り混ぜ、牛糞、牧草、EM菌などを与えることで、硬めだったこの土地もこの10年でかなり良い状態になってきたと言います。
県下最大とはいえ、スイカ部会の人数は15名。生産者も高齢化が進んでいます。スイカや白菜などの重量野菜にくらべて負担の少ない葉物の割合が増えてきたと言います。夏場のほうれん草は40日くらい、小松菜や大根葉は30日くらいで収穫でき、鮮度の良いものを順次出荷しています。「10年後はやはり葉物を増やしているでしょうね。後継者も増えてくれるといいけど、まずは自分達がこの地で農業を続けられるという実績を作らないとね」
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エコラブすいかは松山や京阪神へ出荷され、その品質と味わいで高く評価されています。
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藤田さんの100mハウスは14本。すいかの後、冬場は3ヶ月ほど他の野菜を栽培します。
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小松菜は収穫までのサイクルが短く、忙しいと言います。クセがなく食べやすいと評判です。
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