楽農人2:横田一樹さん
- よこた かずき
- 横田 一樹さん
- 横田農園(喜多郡内子町五十崎)
1981年生 - 提供品目
- じゃがいも・かぼちゃ・にんじん
ほとんど縁のなかった内子町へ夫婦で移住して6年目の横田さん。就農する前はゲームショップの店長や建材の営業職に就いていて、およそ農業とは縁のない世界で生きていたといいます。「でも一度だけ、農園の面接を受けたことがあったんです。親には経験もないし不安定だからと反対されましたけど。」子供のころから田舎の親戚の家で遊んだ思い出があり、漠然と自然への憧れがあったからなのだとか。
建材販売の仕事ではヒノキなどの高級材を取り扱っており、森林組合などいわゆる「生産現場」への出入りが盛んだったことで「現場と中卸しのギャップ」を感じていました。一から自分が作って売っていくことへの憧れやその責任の重さを考え、農業で食べていくことを決意します。自ずと自身が出荷する野菜の選別基準は厳しくなり、「ほぼ全量をチェックしていると自信を持って言えます」とのこと。
コンセプトは『台所に必要なものを一年中供給できる農家』。品質を追求することはもちろん、縁の下の力持ちとして現実的に食卓を支えることができる存在になりたいという横田さんは、就農前の一年間、鹿児島の沖永良部島で研修をした際に手ごたえを感じたという「じゃがいも」をメインに栽培。「そのまま島で暮らそうとも考えましたが、現地の元気な若手農業者達を見ていたら、自分も故郷や地元を支えたくなってきたんです。」Iターン先に内子を選んだのは「土が合っている」から。有機肥料を加えるなど、土作りには労力を惜しみません。
「『地産地消』なんてあまり興味が無かったけど、お客さんと取引していく中で地元の人たちにあてにされることの喜びを実感できるようになりました。地元のものが良いと思っている愛媛の人たちにあてにされる農業者でありたいし、10年後も内子から元気な農業者のパワーを発信していたいです。」
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横田さん自慢の品種「アイノアカ」は、ほんのり紅色のなめらかな皮で果肉はクリーム色。ジューシーでクセのない味わいは料理を選ばず広く愛されるじゃがいも。
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ご夫婦仲良く収穫作業。子育て中の奥様には何かと負担の多い日々ですが一番の理解者でもあります。農業用機械も賢く購入しながら作業の効率化を図っています。
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大玉のかぼちゃ「ほっとけ栗たん」や人参「千浜五寸」など日常使いの野菜を栽培。ねっとりした食感が特長の馬鈴薯「普賢丸」もアイノアカと人気を二分しています。
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